 |
|
当日は残念ながら雨模様。
飯田橋駅向かいの牛込見附の大きな石垣前に集合。
ご存知でしたか?当たり前のようにある石垣ですが、飯田橋駅周辺の再開発に伴って、周囲を人工地盤で覆ってしまう計画があるそうです。 |
 |
|
飯田橋駅から法政大学方面へ、外堀公園を歩きます。春は桜並木がきれいですが、実は写真右のマツのほうが古くから植わっていて、植物学としても価値があるそうです。
ちなみに下を通るJRは、出来た時は甲武鉄道と呼ばれていて、景観を考えてお堀の上ではなく下に線路を作ったそうです。
いま外堀公園で桜並木を楽しめるのも、昔の人が景観を考えて作ってくれたおかげですね。
そして、公園の左側のビル群が再開発地域に指定されていて、超高層マンションが建つ予定です。景観の良さをウリにするのでしょうが、果たしてそのマンション自体は景観を考えられていると言えるのでしょうか? |
 |
|
オシャレなカナルカフェで昼食。外堀が一望できます。
このカフェに隣接している(オーナーはカナルカフェと同じ)ボート場の歴史はとても古く、1918年創業。東京で一番最初に出来たボート場だそうです。
左側に見える高いビルは法政大学。
その法政大学の手前に、さらに高いビルが二棟建つ予定だそうです。
外堀に日が当たらなくなると、水中生物の生態系も変わります。カナルカフェオーナーの参加する「日本橋川・神田川に清流をよみがえらせる会」によって外堀に蛍が戻ったばかりなのに…
カナルカフェオーナー・羽生子さんのインタビューなどは、佐藤弘弥さまのサイトへ!
|
 |
|
わたしとしては、この銅(あかがね)御殿の内部に入れるというのが今回のメインイベント!
なぜ銅御殿といわれるかというと、屋根が銅で出来ているから(地震でつぶれないために瓦よりも軽い銅にしたそうです)。出来上がったばかりの時は文字通り輝いていたんでしょうね!
いたるところに使われた貴重な木(御蔵島のクワや、現在では伐っちゃダメな屋久島の屋久杉など!)、本当にこの家を建てるのに精魂こめたであろうと思われます。
そして私が大好きになっちゃったのは硝子戸のガラスです。これはベルギー製の手作りだそうで、今のガラスのようにただ向こう側が透けて見えるのではなく、少し揺らいで見えるのです。透明度は高いのですが、このゆがみが何だか窓の外のお庭を一層幻想的に、魅力的にします。
梅が美しかったですが、このガラス越しに紅葉の時期も見てみたい!
|
 |
|
おっと、銅御殿の美しさばかりに気を取られていたのでは今回のツアーの意味がありません。見て下さい。軒先に出るとこんな間近で工事が!
あまりの近さに呆然としました。
かなり大きなマンションが建ってしまうそうで、この工事の振動のせいか、堅牢を誇る銅御殿の壁にひびが入ってしまいました。自然界ではありえない振動ですから無理もありません。
今後、このマンションが完成したら銅御殿のお庭の景観が変わるだけではなく、風害(ビル風で銅御殿の屋根の銅がはがれるかも)や、お庭の草木の日あたりも心配ですね。ちなみに、どんなマンションが建ってしまうのかなどは、湯立坂さんぽブログさまが詳しいです。署名簿もありますので、興味のある方は是非。 |
 |
|
五重塔の後ろ側に浅草ビューホテルが見えますが、これよりもさらに大きな高層ビルと、五重塔の横に楽天ビルが建つ予定。
よく、エジプト・ギザのピラミッドを撮ろうとしたら後ろに高層ビル群が見えてガッカリ、という日本人の話を聞きますが、
外国人にしてみれば、「浅草寺の五重塔を写真に撮ろうと思ったら後ろに高層ビルが見えてガッカリ」ということになるでしょう。それで良いのか、日本?!
浅草寺は周囲の土地を買って、公園を作るなどの防御策を考えていらっしゃるそうです。結局は自己防衛が一番確実です。
|
 |
|
そして明石小学校へ。
ツアーの方々のほとんどの方がはじめて御覧になったと思いますが、どんな感想をお持ちになったでしょうか。
多くの方が署名に参加して下さいましたのは、きっとこの建物について理解して下さり、そして価値ある建物であると納得して下さったのであろうと思っています。ありがとうございます。 |
 |
|
プールのあった場所は、今ではこのように囲まれて、工事が着々と進んでいます。
この場所にプレハブ校舎が建つとしたら、上にある銅御殿のように、工事現場とかなり接近した場所であることがわかります。
これは父兄の方でなくても心配になる距離の近さですね。振動、粉じん、騒音、いろいろ不安になるのも無理はありません。 |
 |
|
最後は新丸ビルの7階へ。ここからは丸の内周辺が一望できます。
再開発で工事が進む東京駅周辺。
前を残して切り取ら れてしまった、「トキの焼き鳥」中央郵便局も、古い建築の皮一枚残して上にボンっとビルを乗っけた東京銀行協会ビルも、この近く。
残すって難しい。こんなかたちでも残ったことを喜ぶべきなのか、それとも、こんなことになるくらいなら、もう記憶の中だけに留めておくほうがいいのか・・・
|